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スポンサー接待に「ずる休み」は許されない
厳格化されたゴルフツアーのプロアマ戦規定
【ベテラン記者コラム】

男子ゴルフの石川遼が5月26日から4日間、岡山・JFE瀬戸内海GCで開催された「ミズノオープン」のプロアマ戦を体調不良で欠場した。欠場発表はプロアマ戦当日の25日。国内男子ツアーを統括する日本ゴルフツアー機構(JGTO)のトーナメント規定ではプロアマ戦を欠場した選手は原則、当該トーナメント(本戦)に出場できない。会場はざわついた。

病院で診察を受けて「咽頭炎」と診断された石川は大会初日の26日に診断書を提出し、やむを得ない理由があると認められ、プロアマ戦の出場義務が解除されて本戦に無事に出場できた。欠場から出場に至るまでの流れはトーナメント規定に則ったもので何ら問題はなかったが、実はこのルールは1999年のJGTO発足当初からあったものではない。

ゴルフというプロ競技のビジネスはスポンサーという存在を抜きにしては成り立たない。国内ツアーは男女ともチケット収入は微々たるもので、放送権料はほとんどの試合で発生しない。選手の収入となる賞金も含めて、大会経費の大半はスポンサーの資金でまかなっている。プロアマ戦は大事なスポンサーを〝接待〟する場で、選ばれたら出場するのは当たり前。ゆえに欠場を罰する規定はなかった。

だが、本戦に出場しながらプロアマ戦を欠場する選手が後を絶たなくなった。
JGTOが規定を改定し、現行ルールを導入したのは2006年。国内女子ツアーを統括する日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)も、15年に「1回目は5万円、2回目は10万円、3回目は20万円」という罰金制を取り入れた。

JLPGAは16年には「プロアマ戦を欠場及び棄権した選手は本戦に出場できない」とより厳しく規定を改定。19年からは「不測の事態に備えて」とシーズン中に1度だけの欠場及び棄権を認め、本戦への出場を許可することに変更した。

突然の体調不良は誰にでも起きる。「プロアマ戦を休んだのは初めてだと思う」と申し訳なさそうに話していた石川は、プロアマ戦当日は会場を訪れ、同じ組で回る予定だったゲストに謝罪して病院に向かった。コロナ禍の今でなくても無理をする必要はまったくない。一日休めば回復することも多々あるだろう。

ただプロアマ戦を欠場し、何もなかったように本戦でプレーしていた選手が多くいたのは紛れもない事実だ。プロアマ戦のスタートホールでティーショットを打った直後に棄権した選手もいる。「ゲストに気を使ってラウンドするより、トレーニングや調整に充てたい」「ゆっくり休みたい」…。試合数の増加もプロアマ戦を回避したがる理由の一つだろうが、金を出す側にすれば納得いかない。だから〝ずる休み〟のような欠場を罰するルールができた。

「プロアマ戦と表彰式の天気が晴れたら大会は成功」とツアー関係者に言われたことがある。その当時は冗談だと思っていたが、今では〝不思議の国のゴルフ〟の一つの真実だと理解している。(臼杵孝志)


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この記事への反応

  • プロアマ戦の存在にも問題が有るかも知れないがスポンサーあってのツアーであるのでそれなりの対応はしなくてはいけないと思います。
    プロアマもツアー一貫で調整範囲内とおもいます。
    それを体調不良で休むなら本戦も休むべきと思います。
    1日で体調が戻るのは普通考えてもずるにしか思えません。
    男子プロの人気がないのは今だ年配者がギャラリーを上から目線で観ている証拠と思います。
    これを無くさないかぎり男子プロの発展はないと思います。

  • プロアマは必要か?
    現状は大会スポンサーがなければツアーは成り立たない、と言うことはツアープロとして収入がなくなるということです。
    またTV中継もなくなり自分を支える契約先もなくなるということです。
    今の男子のツアーを表しています。
    地上波も少なく大会数も減りました。
    選手会長になった人は、スポンサー企業や不安を大切にしていくというが、選手の意識はどこにあるのでしょうか?
    綺麗ごとや自身の立場など主張もいいけど、今後の男子ツアー、ツアープロの在り方を今一度考えてはどうかな。

  • ゴルフだけでなくこの2年間のコロナで、無観客やスポンサー撤退で選手生活を脅かす事態となった事は選手達も重々承知した!?事でしょう。
    私も2度プロアマに出させて頂いたことありますが、スポンサーのお得意先への接待でもあり、一緒にラウンドすると選手についているスポンサーのロゴなど細かいところまで目にする事ができる貴重な時間だと思いました。
    選手についているスポンサーの広告塔を担っている事も考えると、プロアマは必要なのではと思います。

  • プロアマ戦ズル休みなんて日本以外では考えられない。
    海外のプロスポーツ選手は、スポンサー、ファンあっての試合開催である事を極めて自然にかつしっかりと認識している。

  • まったくもって、その通り!!
    AONの時代を思い出せ!
    男子プロゴルフトーナメントが多かったのは、接待とスポンサーのおかげ。
    接待とスポンサーが絶対なのだ!!
    接待ゴルフが減ったとはいえ、スポンサーに接待しなければ、スポンサーがプロトーナメントから、降りて、プロトーナメントそのものが、少なくなる。
    男子プロトーナメントは、まさしくそれ。
    こんな、誰でもわかることが、なぜ、わからないか。。

  • スポンサーはプロアマ戦を大切な顧客の接待に利用しています。
    飲酒等に接待慣れしてしまったセレブな顧客には効果大なのです。
    自分たちが楽しむ為みたいに思ってる人いるみたいだけど上場企業はできないよ。
    何の見返りもなく大金を出せる訳ない

  • しょーがないし、日本ツアーでは当然のルールでしょうね。それありきのプロなので

  • 女子プロとの人気の格差考えて。
    その差を埋めようと一人一人努力してください。
    大会数も倍近くちがうじゃないですか。
    大会がある有り難さをもう一度考えてください
    どうかこれ以上大会数が減るようなことのない様、ファンの楽しみを奪わぬようプレー以外の部分での『プロ』という意識の改革を願います