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学年別優勝者数で見る黄金世代のすごさ

「黄金世代10人目Vは持ち越し」住友生命Vitalityレディス東海クラシック最終日最終ホールを首位タイで迎えながらダブルボギーを叩いて初優勝を逃した植竹希望のことを各メディアはそう報じていた。これまでも植竹をはじめ高橋彩華や臼井麗香、山路晶といったまだ優勝経験のない黄金世代の選手が優勝争いに加わった時に「黄金世代10人目の優勝成るか」というフレーズをよく目にしてきた。

つまり、これまで黄金世代は9人の優勝者を輩出しているということ。ひとつの学年で9人は多いだろうな、というのは漠然と分かる。

だが、他の学年と比較してどのくらいの位置なのかということを言及しているメディアは見当たらない。データに興味のあるゴルフファンは、少々モヤっとしているのではないだろうか。そこで今回は、学年別優勝者数のデータをしっかり紹介していこうと思う。

念のため黄金世代の説明をしておくと、1998年度生まれの同じ学年の女子選手の総称である。優勝経験者は現時点で勝みなみ、畑岡奈紗、新垣比菜、大里桃子、河本結、渋野日向子、原英莉花、小祝さくら、淺井咲希の9人だ。

結論から述べると、ひと学年で9人は最多である(海外選手は含まない)。歴代2位は69年度と92年度の7人。やっぱり黄金世代はすごい。


69年度生まれは平瀬真由美、入江由香、新井敬子、上田珠代、我妻弘津江、山岸陽子、鬼澤信子という面々。平瀬が通算18勝(96年東レジャパンクイーンズは米女子ツアー資格での出場のため含まない)、賞金女王2回と実績では図抜けている。平瀬と入江(4勝)以外は通算1勝。7人目の鬼澤が初優勝した時は40歳だった。

92年度生まれの優勝経験者は野村敏京、成田美寿々、堀奈津佳、葭葉ルミ、青木瀬令奈、福田真未、香妻琴乃。勝ち頭は成田の13勝で、今季は青木が優勝を飾っている。

学年別の最多勝は96勝の1951年度世代

ほかに目立つ学年をいくつかピックアップしよう。古くは大迫たつ子、岡本綾子の永久シード選手が2人いる51年度だ。優勝回数は大迫が45勝で岡本は44勝(国内のみ)。この学年の優勝経験者にはもうひとり通算7勝の永田富佐子がおり、3人の合計は96勝。これは学年別の最多勝である。

68年度は服部道子(18勝)、肥後かおり(17勝)、木村敏美(10勝)と唯一2ケタ勝利を挙げた選手が3人いる学年。宮里藍、横峯さくら、藤田さいきの85年度生まれは優勝経験者3人が全員、公式競技(日本女子プロ、日本女子オープン、ワールドレディス、JLPGAツアーチャンピオンシップの4試合を指す)でも優勝している。

活躍する選手が多数生まれる学年があれば、そうでない学年もある。中でも78年度から80年度までは3学年続けて優勝者ゼロなのだ。81年度以降は笹生優花の2001年度まですべての学年から優勝者が出ており、78年度からの3学年がエアポケットのような形になっている。

高橋、臼井、山路、植竹など、まだまだ勝てる選手が控える黄金世代

最後に黄金世代の活躍をおさらいしておこう。2014年のKKT杯バンテリンレディスで当時15歳の勝が女子ツアー史上最年少優勝を飾ったのが始まりだ。16年には高校3年生の畑岡が日本女子オープン制覇。アマチュアが公式競技で勝つのは初めてだった。

18年4月のサイバーエージェントレディスでは前年のプロテストで合格した新垣が黄金世代3人目の優勝。同年8月のCATLadiesでは直前に2度目の挑戦でプロテストに受かった大里が合格からわずか23日で初優勝というスピード記録を打ち立てた。

19年になると勢いはさらに加速する。3月に河本が勝ち、5月には渋野が公式競技のワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップで初優勝を飾ってみせた。6月には原、7月には小祝が相次いで優勝。この時点で学年別優勝者数が8人となり、単独最多となっていたわけだ。

そして、小祝の優勝から5週間後のCATLadiesで淺井が黄金世代9人目の優勝者に名乗りを上げた。9人の国内優勝数は計28勝(畑岡の18年TOTOジャパンクラシックは米女子ツアー資格での出場のため含まない)である。

最近は1学年下の稲見萌寧が圧倒的な存在感を放ち、プラチナ世代と呼ばれる2学年下では古江彩佳、西村優菜、吉田優利の3人が、さらに3学年下でも笹生優花、山下美夢有の2人が早くも優勝をつかんで勢いを示している。

それでも、9人もの優勝者を出している黄金世代が層の厚さでは一枚も二枚も上だ。

未勝利の黄金世代も勝つ準備は整っている。高橋はすでに今季8000万円以上を稼いでおり、臼井は今年2位が2試合。植竹はこのところ急成長中で、山路も6月以降2度の最終日最終組を経験している。黄金世代10人目の優勝者となるのは果たして誰か。

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この記事への反応

  • 黄金世代の凄いところは、プロになるまでは無名だった選手が活躍しているところ。
    畑岡、勝選手はアマ時代から有望選手でしたが、渋野、原、小祝、大里選手などは地方に埋もれていた選手。
    稲見さんやプラチナ世代の4人もナショナルチームで将来有望な選手でしたね。
    プラチナ世代はゴルフが緻密で上手ですが、荒削りですが、スケールの大きさは渋野さんなど黄金世代の選手に感じるので見ていて楽しいですね。

  • 黄金世代が本格参戦してからの年数を考えると本当にタレント揃いだと思う

  • 黄金世代はまだ、今のプロテストでも41名が二次に進んでいる。
    現在24名のJLPGA会員と一人の単年登録者の25名が活躍中だが、まだまだ大器晩成の選手が出てきそうだ。

  • 黄金世代は確かに勝てる人が多い。
    勝てないのが不思議な高橋さんや、頭角を表した植竹さんも有力、ただ最近は更に若い世代も強いし、経験も豊富だ。
    ずば抜けた稲見さん、プレミア世代、笹生さん世代の西郷さん、山下さん、それにベテラン勢誰が調子をあげてくるか、誰が勝つのか目が放せない。それゆえ女子ゴルフは面白い。

  • 植竹と高橋も直ぐに勝ちそう。

  • 下の世代でも、ステップアップツアーで姉妹で連続優勝した岩井ツインズもいるし、女子プロは今が黄金期かも。

  • 子育てや成長は時代の影響を受ける
    景気がよければ子供に習い事をさせられるし、スポーツをするための費用も出せる
    バブル崩壊のどん底から徐々に回復軌道に乗ったのが2000年ごろだから今の20歳前後に優秀な人がいるのはわかる

  • 藍ちゃんブームの頃、産まれた子供が育ったって感じかな
    宮里藍はやっぱり史上最高のカリスマ